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フロンティアハンター・中編

「この森には林冠の間隙による新古の樹木の更新パタンが見られない。育つはずのない稚木が育ってしまっている様に見える。また、着床樹の繁茂が尋常ではない様に見え、至る所に締め殺しと、母体となった倒木が風化した根のトンネルが散見される。さらに、いくつかの稚木の根に繁茂している苔の厚層は、明らかにその稚木の樹齢より長い年月をかけねばその厚みに至らないものだった」
リオ・ホワイトロック

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フロンティアハンター・前編 

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樹海調査1 
樹海調査2 
 
 

 フロンティアハンター・後編
 
 
 

樹海調査1

「旦那さん!これを見るニャ!」
 
件の巨木の根元。イャンクック砲の可変倍率スコープを使ってその上辺を覗きつづけ、そろそろ首が痛くなっていたビッケは、そんなファーの呼びかけでスコープから目を離した。
 
「どうしたの?」
「これ、釣りフィーバエだニャ?」
「……」
 
ビッケは空いた左手で額をぴしゃっと打つと、やれやれと思った。こんなところで「野生の釣りフィーバエ」とお目にかかる事になるとは。フィールドに到達する前から抱いていた違和感はもはや最大級にふくれあがっていた。
 
(この森は変だ…)
 
調査初日にして、それはもう結論となろうとしていた。
 
 

 
「この湖を半ばまで行きやすと、例の巨木たらが見えて来るそうで、後はそれを目印に。あたしらはあさっての昼にここにまた来ますんで、信号を上げてください」
「分かりました。どうもありがとう」
 
樹海開拓のために作られた急ごしらえの集落から荷物の運搬を手伝ってくれた人足の人たちとは、そこで別れる事になった。組み立て式の双胴船にはすでに荷物が詰め込まれており、ここから先はビッケとファーの二人きりである。
 
目の前の湖はだだっ広い、というよりも細く湾曲した形をしている様で、ここから目的地の奥側は見えない。
ガノトトスなどはまったく確認されていない、という事だったが、何せ人の入っていない土地だ。何が出るかは分かったものではない。ビッケは慎重に湖の中央には出ず、岸から一定の距離を保ったところを進んでいく事にした。
 
それにしても濃い緑だ。植生豊かとは言えない雪山育ちのビッケには地平線までの緑、というこの状況には圧倒されそうなものがある。しかも密林などのそれがそれなりの「変化」を伴った「動きのある」ものだとするなら、ここの緑はじっとこの地でわずかずつ「堆積」してきた静的な重厚さを感じさせるものだった。
 
(なんだか時間が止まっているみたい)
 
そう彼女は思い、いや、そうではないと自分で否定する。止まってない時間がこの木々を育てたのだ。ただその針の進み具合が人の尺度に比べてべらぼうにゆったりしている、という事なのである。
 
(でも…)
 
何かおかしかった。湖から見る限りは悠久の時、という感想を抱かせるに足る壮観な「樹海」であったが、何かがちぐはぐである。
 
(あの報告書のせいかしら…)
 
とも思うが、いずれ上陸してみてから自分の目で確かめていくしかあるまい。水面の変化と陸地側の動向に等しく目を光らせつつ、ビッケはなるべく水音を立てない様に舟を漕いで行った。
 
 

 
基本的にフロンティアハンターの提出する調査書類は学術目的ではないので、実際的な地形や狩りに適したエリアの記述、小型モンスターの分布、採取できるものの記述に大半が割かれる。調査に入る前にビッケが見せてもらえたこれまでの調査報告書も皆そうであった。
 
そして、その報告書の束に目を通していく中で、一枚の報告書に書かれた署名に目が止まった。
 
リオ・ホワイトロック
 
略称や愛称ではなく「リオ」と名がつくなら、それはリオス種のリオを意味する。誰でも思いつきはするものの、実際その「竜王」の名を自分の子に付けてしまう親というものは少ない。
 
(彼、だろうか…)
 
メタペタットのヒプノック狩猟の前にその地の商人グラニーに回復薬の効能について一席ぶったビッケだったが、彼はその元知恵をビッケにもたらした「リオ」と名乗るハンターを本当に捜しに出た。そしてその後、彼がココット村の出身である事をつきとめ、ひょっとしたらビッケに縁のある人物であるかもしれない事を手紙で知らせてきていた。
 
ココット村と言ったらハンターなら知らぬものはいない土地だが、母のカエラが一時期弟子として身を寄せていたジゴロウのいる村でもある。母と繋がりが?という事で母に問い合わせてみようと思っていた矢先のこの署名である。
 
しかし、さらにビッケの目をひいたのはその最後に申し訳ばかりに設けられている「感想欄」に書かれていた一文だった。
 
「この森には林冠の間隙による新古の樹木の更新パタンが見られない。育つはずのない稚木が育ってしまっている様に見える。また、着床樹の繁茂が尋常ではない様に見え、至る所に締め殺しと、母体となった倒木が風化した根のトンネルが散見される。さらに、いくつかの稚木の根に繁茂している苔の厚層は、明らかにその稚木の樹齢より長い年月をかけねばその厚みに至らないものだった」
 
ハンターというよりも学者が書いたような感じの一文だったが、大変注目に値するものだ。つまり、こういう事である。
 
林冠というのは広大な樹木の広がりにあって、その天辺が日光のあたるところへとどいている大きな樹のことを言う。これほどの密度の樹海では、この林冠となる樹木の一本が倒れ、その「間隙」によって地表にまで日光がとどくことにより、そこに次の稚木が育つのである。この報告はそのような間隙にかかわらず、日光の届かないところにあって稚木が生育してしまっており、森林の育成パタンがおかしくなっている、ということを言っていた。
 
次の着床樹による締め殺しというのは、成木や倒木などに着床した樹木がその根を母体となるそれに這わせて育つことを言う。この「絞め殺し」によって母体となる成木・倒木が風化してしまうと、まるで根が中空に自立しているような「根のトンネル」を見せることになる。
 
さらに、ものすごい厚みを持つ苔の層というのは一朝一夕でなるものではない。場合によっては何百年もの、という層もあるのだ。報告では、その苔層が繁茂している樹木の樹齢よりも苔層の形成にかかった年月の方が長い様に見える例がある、という矛盾を指摘していた。
 
予断は禁物だが、これが本当に広域に見られるならば、この樹海には通常の栄養分(土・日光)以外に、急速に樹木の生育を促す何かがある、あった、ということを示唆することになる。
 
ビッケが湖上から森林を見ながら不審な印象を持ったのは、この報告書を読んでいたせいか…と思ったのはそういうわけであった。
 
 

 
やがて双胴船は湖の縁に沿ってその最奥部に達し、ビッケの前方にはひとつの湖岸が見える。手前の湖岸からせり出す植生に隠れる様にしつつ、彼女はイャンクック砲(ヘビィボウガン)を展開すると、スコープを使って、その湖岸の様子を探った。
 
(コンガがいる…一…二頭か)
 
そのエリアにはピンク色のサル型モンスターのコンガがウロウロしていた。小型モンスターとはいえ、体力は馬鹿にならない。いずれ通常の狩りよりも大げさな荷物をおろし、運ばねばならないわけで、まずはこのコンガを排除することになった。
 
幸い湖岸の向こう側には水量の多い滝が湖に流れ込んでおり、その音によって、こちらの立てる音は多少かき消されそうだった。彼女はやや距離のある狙撃に応じて通常L3弾を装填すると、舟の上に片膝折りになり、射撃体勢をとる。船上からの狙撃というのは水面の上下動を受けるので大変難しいものだが、彼女はこれを全身で緩衝しつつ、正確な狙撃を行った。
 
二頭のコンガは互いが狙撃されたことに気がつく間もなく倒れ、ビッケはそのまま様子を見る。周辺から異変を察知して警戒信号を送るさらなるコンガ、というのはいないようだった。
 
彼女は慎重に舟を滑らせ、その湖岸へと向った。
 
湖岸の縁、湖の中まで根を張り出している大樹の影に舟を着けると、荷物は降ろさずに上陸する。ビッケはそのままそこに残り、ファーを走らせる。偵察任務にかけてはアイルーの右に出るものはない。
 
1時間ほどでファーは戻り、南に下ったところにモンスターの出入りの跡のない小さな高台があることを知らせてきた。途中のエリアにいるのはモスだけ。ベースキャンプの設置とそこまでの荷物の運搬にはうってつけである。
 
ビッケとファーは手分けして荷を運び、簡易キャンプを設置する。フロンティアクエストは、通常の狩猟同様の二日の単位で行われ、二日ごとにいったん近隣の村落へ戻って休む規定になっている。これを何単位行うかはそのハンター次第だが、おおむね三単位、およそ十日で行われるのが通例だ、とシャーリーは言っていた。
 
ビッケも大体それを目安にするつもりだったので、最終的に調査を切り上げ完全に撤収するまでは、この暫定キャンプにあれこれを置いておくことになる。
 
キャンプを設置した高台からは、例の巨木がよく見えた。湖の上からも見えていたが、根元までの全景を見るのはこれが初めてである。
改めて見ると「でたらめな」としか形容できない。まるで岩山が突き出ているかの様だ。しかもその上辺はなんだか「折れて」なくなっている様に見えた。何があの質量を折ってのけるのかなど想像もつかなかったが、折れる前はもっと「大きかった」ということなのか。しかし…。
 
(なんだか胸騒ぎがする…)
 
それがビッケの感想だった。感想というより実感だ。あの巨木を見ていると意識が薄れそうになって来る。彼女の体の深部が何か反応していた。
 
(間違いない。あれが『震源』だ)
 
自分に起こった変化と、ここしばらくで聞かされてきた『竜の横溢』の間にどんな関係があるのか、それは分からない。が、間違いなく根を一にする現象だ、と彼女は確信していた。
 
(その先は…考えたくない)
 
それが偽らざる心境でもあった。彼女のイメージが的外れでなければ、その「箱の蓋」はよほどのことが起こらぬ限り手をかける必要のないもののはずだった。
 
(巨木の調査は後回しにしよう)
 
そう決めると、目をそらす。この最初の二日は巨木以外。その外周エリアの地形を記録し、それぞれの詳細を調べよう、と彼女は思った。
 
 

 
まず、地形を把握する。その上で植生、小型モンスターの分布等を調べて行く。それが大まかな路線だった。2セット持ち込める武器・防具はイャンクック砲とガンナー用のGクラス仕様クックシリーズの組み合わせがひとつ。これで序盤外周の地形を把握して行く。もう1セットは双剣インセクトスライサーを強化したものと、剣士用のGクラス仕様クックシリーズの組み合わせ。
 
二周目のこまかな調査などでは樹に登ったり崖に登ったりと、割と動き回ることになる。このため、すべての武器種の中でも最軽量となるこの武器を選んだ。
 
そんな感じで調査を開始したのだった。が。
 
高台の仮設キャンプから上陸したエリアへ向い、上空から見たら時計回りとなる向きに巨木の周辺エリアをたどり、おおよそ半周も過ぎたか、という段になっての感想と言ったら「めちゃくちゃ」の一言であった。
 
まだ一周目、クック砲のスコープに助けられながらの地形把握の段階で、細かな調査をしているわけではないにもかかわらず、目につく植生・飛んでいる虫達・湖に生息する魚影はどれもこれも…というか何でも有りなのだ。まるでフラヒヤ山脈のある北の地からラティオ火山のあるエルデの南までの植物・昆虫などなどがみんなここに集まっているかのような有様である。
 
自然には自然の理というのがある、はずだ。その地にはその地に合ったものが生え、住み着くものだ。何でも生やしてしまう、何でも住まわせてしまう、などという「自然」はあろうはずもない。
 
二日目。
インセクトスライサーを背負っての詳細な調査を行うにつれ、その印象は深くなるばかりだった。あちらでトウガラシや火薬草が見えたと思えば、こちらにはネムリ草や落葉草がある。怪力の種や忍耐の種が同じところに群生しているかと思えば、崖を飛び降りたところには蜂の巣がある。きわめて過酷な環境で見られるとされる龍殺しの実がのどかな湖のほとりにぽつねんと生えているかと思えば、おなじみのサシミウオに混じって見たこともないような魚が泳いでいたりする(白金魚、とのことだと後で分かった)。
 
(…やれやれ)
 
報告書に何と書いたものかと頭を抱えながら、樹海調査の最初の二日は終了した。
 
 

 
樹海調査2
 
いくつか問題点はあるものの、おおよそ樹海の特異性は次の様な点で共通している、とビッケは思っていた。
 
まず、樹木の繁茂するパタンがおかしい、という指摘があり、点在する植生、虫などの生態にも一般には考えられない種類の振幅がある。この2点は共に何らかの「オーバーフロー」があった、という想定で繋がる。つまり『竜の横溢』だ。その現象が、小型〜大型のモンスターを強靭にしてしまうだけでなく、周囲一帯の生物すべてを「オーバーフロー」させてしまう何かであるならば、この状況の説明にはなる。
 
しかし、それはそれだ…と彼女は思う。
彼女は学者ではなくハンターなので、謎解きはさておきハンターのための調査結果を出さなければならい。
ビッケは調査に入る前にシャーリーから聞かされた「新フィールド」開拓にあたる重要なポイントを思い出す。
 
ひとつの狩り場を設置する、というのは生半なことでできることではない。設置後公開された狩り場に挑むすべてのハンターの「狩り」を根本で規定してしまうのがこの作業だ。無論公開後の動向で修正がかかるが、はじめから上手くまとまっていることに越したことはない。
 
まず、そのフィールドは大型モンスターが「縄張り」として移動する範囲に合致していないといけない。モンスターが指定エリアの「外」へ逃げてしまう様では、そのフィールドの策定は失敗である。
 
「まず」とは言うものの、ここが一番後まで修正の要請が出る部分でもある。何となれば実際大型モンスターの動向を観察しながらでないと分からない部分が多い。例えばこの樹海の調査においても、ビッケが見た過去の調査例をあわせたところでボスクラスの大型モンスターとの遭遇例は2例。ヒプノックのみだった。では樹海にはヒプノックしかいないのか、というならばとんでもない話だ。ハンターの仕事はそのボスモンスターが人間界に影響を及ぼした後依頼となるので、普段はそこに行けばボスモンスターがいるのが普通だ。しかし、そうでないのにモンスターを求めてフィールドへ赴いても中々遭遇できるものではないのである。
 
モンスターは通常は訳の分からない生き物(つまり、人間)を嫌って、これが近づけば身を隠してしまう。身を隠す欲求を超えて他の欲求を満たそうとしたとき(商隊を襲うとか、人里に興味を持つとか)に、ハンターへの狩りの依頼が発生するのだ。
 
さて、調査段階でボスクラスのモンスターとの遭遇がないままにこの「範囲」を予想して行くには、大型モンスターがフィールドに残した痕跡を探る、という地道な方向がまずある。またもう一方で、「巣」を見つけてしまう、という大技もある。
 
大概のモンスターは「巣」を中心に縄張りを周囲に規定する。これは大体どこでも同じ様な傾向があり、よほど新種で横紙破りなモンスターが対象でない限り、ここ樹海でも通用すると見て良いだろう。
 
ビッケははじめからこの「巣」は、あの巨木の内部に違いない、と見ていた。周辺エリアを調査して行く過程で、あの巨木内部へ通じているであろう横穴がいくつか発見できていたが、いずれあの中が寝床になっているという線は濃厚である。モンスター達のその辺の「考え」は単純で、その地の「一等地」を寝床にするのが「ボス」なのだ。
 
次に問題となるのはエリアの選択とその間の通路の確保だ。初回の調査ではあの巨木が巣である、という前提に立ってその周辺をめぐったビッケだったわけだが、狩猟のための戦闘を行うに適した開けた地形は十分確保できる様に思えた。
 
「狩猟」とは「切り出す」事だ、と彼女は思っている。自然というのは人の視線が介入しない限りは渾然一体となった連続体である。人の体が内部に心臓や胃袋や脳といった個別の臓器を含みながらもそれらが一体となって「人間」である様に、樹海は樹木や崖や湿地やモンスターという個別の要素が一体となって「樹海」なのである。
 
そのような連続体から「人の世界」に必要となるものを「切り出して来る」匠がハンターだ。連続体のトーンの中から、例えば「ヒプノック」という存在を浮き上がらせ(「ヒプノック」という個別の名称そのものが人の与えたラベルである)、それを切り出しやすい状況へ導き出す作業こそが「狩猟」に他ならない、と彼女は考えていた。
 
これは現実的な方法に直結する問題でもある。つまり自然と渾然一体となった傾向の強いところ(樹海では歩くのもままならない樹木の合間)にあって、その「切り出し」作業を行うのは難事である。そこは「彼ら」のフィールドだ。逆に、その存在(ヒプノックとか)を浮かび上がらせやすいエリア、開けたエリアに導き出せればそこは「狩人の土俵」である。
 
また、通路の確保も重要だ。
初回調査中のビッケは、崖をよじ上り、薮をかき分けて開けた場所を探して行ったのだが、実際の狩りでこんなことをしていては芽が出てしまう。
これは自然の連続体に「飲まれた」移動である。これを飲まれずに空を飛んだりする大型モンスターに遅れない様に自在に移動できる「人間の経路」を確保して初めて自然は「狩り場」となる。
 
これも大変な経験と知識が必要となる作業だ。迂闊な道を切り開けば、その地に住む小型モンスターの「棲み分け」を壊してしまう。そうなってしまうと最悪大型モンスターの行動域までが狂ってしまい、予備調査の結果そのものが無意味になってしまう。狩り場をつくる作業がその場を狩り場でなくしてしまう、ということもあるのだ。
 
さらには、この地にこれから訪れるハンターの練度の上下も加味してこのルート設定はしなくてはならない。かつて雪山は中々すんなり一巡できないルートだったそうだ。これはビッケの両親が「それでかまわない」練達のハンターだったからだ。その後、グランが雪山に出るにつれ、彼はもっと「普通の」ハンター達が移動しやすい様に雪山のルートを整えていった。グランは名も無いただの村付きのハンターに過ぎず、一方のビッケの両親は生きながら伝説になる様なハンターだった。しかし、事雪山のルート設定に関してはグランの方が良い仕事をした、と言えるだろう。彼は良く言っていた。
 
「まあなあ。自分にできるから人にもできるだろうというのは良くねえなあ。他のことならともかく狩りでそれをやっちまったら、その判断が後のハンターを殺しちまうかもしれねえ。そこは、気をつけねえとな」
 
気を付けよう…と、素直にビッケは思うのである。
 
何となく雪山のことを思い出して、彼女は少し仕事と関係ない物思いに耽った。樹海開拓のために拓かれた急ごしらえの集落で、ビッケにあてがわれたのはそれでもその集落で一番豪華な建物。その一室でのことだ。
 
彼女は今日一日、狩り場での疲れをいやしつつ、初回調査の報告をまとめていた。ファーはとっくにベッドの脇に丸めた毛布の上で眠っている。明日はまた早くからフィールドへ向う。初回は避けた巨木の内部にも足を踏み入れるつもりだった。
 
ビッケはその二回目の調査で取り組むべき課題にもう一度頭をめぐらすと、卓上のランプの火を落とした。
 
 

 
「やれやれ…」
 
仮設キャンプのベッドに横になった彼女は、思わず口に出して言っていた。口元は苦笑いになっている。
 
「旦那さん、大丈夫かニャ?」
 
反応したファーが心配そうに覗き込んでくる。
真っ黒い大きな目。眉根が少し寄っている。心配するときの顔は人間もアイルーも一緒らしい…と、ビッケはどうでも良いことを思った。
 
「うん。もう少ししたら大丈夫。心配しないで」
「分かったニャ。でも無理はきん…きんぶつ?禁…物?…なのニャ」
 
ビッケは今度は苦笑いでなくにっこりと微笑み、手を伸ばしてファーの頭をなでた。まだ少し頭がくらくらする。
彼女は大きく息をつくと、目をつむった。予想していなかったわけではない。いや、むしろ予想通りだったとも言える。でも、ほんの少し、そんな予想は気のせいであって欲しくもあったのだ。彼女は今さっき目にした光景をもう一度思い返し、わずかでも建設的な思考をしようとする…でも、
 
(やれやれ…)
 
やはり、それしか感想は出てこなかった。
 
 

 
馬鹿な…と思うと同時にやはりか…とも思う。
 
今、ビッケの目の前には強烈な光を放つ巨大な樹木状の「何か」がそびえ立っている。巨木の内部は予想通り巨大な洞窟状のウロになっていたのだが、その中央部に、その「光る大樹」が突如として出現したのだ。
 
あり得ない話だ。この巨木の内部に入り込む一歩手前まではそんな「光」は漏れてきていなかった。第一、目前の光の木は目を閉じていても「見えて」しまっている。
 
幻覚だ。実際「あれ」は目の前にはない。
 
必死で自分にそう言い聞かせるものの、体が言うことを聞かない。あの、村で村長の話を聞いた時の様な、血の気が引くと同時に体の芯が灼熱する感覚が襲ってきて、彼女は今にも膝をついてしまいそうだった。
 
「旦那さん!イーオスが来るニャっ!」
 
急変して動かなくなってしまったビッケと迫るイーオスの両方にファーの焦った声が響く。それでも彼女が動かないと見るや、ファーは果敢にも前に飛び出し、ひとりでイーオスを迎撃する体勢に入った。
 
巨木の内部は今やビッケの目には光の奔流の渦があふれる状況になっている。樹木状の、とは言ったものの、それは天に向かって吹き出している様がそう見えるだけで、その形状は刻一刻と変化し、その「枝」からこぼれ落ちる光のかたまりは、あたかも生き物の様に跳ね回りながら周囲の巨木の内壁に消えて行く。
 
(どれだ。どれが本物のモンスター…)
 
彼女は必死に目を凝らしながら、背にした双剣インセクトロードを引抜いた。ファーが立ちはだかる前方の光の渦の中から赤黒いかたまりが飛び出す。イーオスはファーを飛び越えるとまっすぐとビッケに跳びかかっていた。
 
「旦那さんっ!」
「!」
 
彼女は半ば力任せに右手の剣をその赤黒いかたまりに叩き付ける。イーオスははじけ飛び、その一撃で絶命した。
 
「ファー!イーオスは、イーオスはどうなって…」
「動かないニャ!…旦那さん目が…」
「あとは、あとモンスターは!」
「あ…あと2匹のランポスがいるニャ!」
「そっちへ走って!」
 
ビッケはファーの進む方を頼りにランポスを見分け、斬りつけて行った。どちらも一撃で叩き伏せる。
 
「もう、モンスターはいないニャ」
「…う、うん…ありがとう、ファー」
 
彼女は肩で息をする。自分は今どうなってしまっているのか…インセクトロードは優秀な双剣だが、今このフィールドにいるモンスターはどれもGクラス相当の体力を持っているはずだ。いくら何でも一撃で倒せるはずがない。
 
どうもこの状態になってから鬼人化に近いものが発動してしまっている様だ。このままでは早晩彼女は動けなくなってしまう。
 
「ファー。一旦キャンプに戻りましょう。出口の方へ向って」
「了解ニャ」
 
ビッケは光る大樹に背を向けると、ファーを頼りに巨木から抜け出した。外へ出ると、途端にとてつもない疲労感が襲って来る。ガクガクと膝がわらい、彼女はその場に座り込んでしまった。
 
「旦那さん。大丈夫かニャ。ここは危ないニャ」
「うん、少し、少し待って」
 
ファーにそう言うと、大きく深呼吸をする。
 
(母さんはこれを使いこなしたのか…)
 
そう思うと、天を仰ぐ。あるいは、身を任せたら保ってしまうのかもしれない。でも、ビッケはそれがとてつもなく恐ろしかった。


昼を過ぎ、どうにかこうにか状態を持ち直したビッケは、当初の予定通りに二回目の調査を進めて行った。おそるおそる再度覗いた巨木の内部は、もうすっかり「ただの洞窟(ウロ)」になっており、さっきの衝撃はまるで夢であったかの様である。

しかし、やはり尋常ではない何かは感じられる。この辺りになると気のせいなのかどうかも良く分からないのでファーにも聞いてみるが、

「なんだか髭がぴりぴりするニャ」

とのことなので、ビッケの勝手な思い込み、というわけではないだろう。

おそらく、自分の中には『竜の横溢』と根をひとつにする「何か」がある。その「何か」が過去横溢の起こった(で、あろう)この場所と共鳴し、さっきの幻影を自分に見せたのだ、とビッケは思う。多分、あれが横溢の起こった時の様子なのだろう。

そして、その「何か」が発動しそうになった自分はまるで…まるで『竜の横溢』にあったモンスターと同じ様に、通常をはるかに超える力を出していた。問題なのはなぜ、どうやって「それ」が自分に、または母に「埋め込まれた」のか、ということだが…。

…また、いたずらな仮説ばかりが頭の中をめぐっている。彼女は頭を振った。村長は「まだその時ではない」と言った。この先は、やはり先に行って姿を現すのだろう。今は、まだ結論めいたものを出す時ではないのだ。

ビッケは気を取り直し、調査を続ける。
巨木の内部は予想の通りモンスター達が「巣」として使用している様で、産卵の跡などが見られる。地面を覆う巨大な菌糸が珍しいくらいだろうか。彼女は菌類に関する詳細な知識を持たなかったが、こんなに大きなコロニーを形成している(というより単体が大きすぎる)ものは見たことがない。あるいはこれが「生命力のオーバーフロー」の端的な証拠になるかもしれない、と思いサンプルを採取した。

巨木の内部全体を占める巨大なウロからはさらにひとつの小さなウロが口を開けていたが、こちらは詳細の調査はできそうもなかった。無論細心の注意を払いながらその口をくぐろうとしたのだが、くぐるまでもなく特徴的な「声」がその奥から響いて来る。

チャチャブーである。

しかもどうやら集落を形成しているのか、たくさんの声が重なって聞こえて来る。ビッケは今までチャチャブーの「群れ」というものにはお目にかかったことがなかったが、無論好んで遭遇したくなどない。

このアイルー達と同系統とも言われる「獣人族」に分類される小人状の連中は、常にキノコなどを模した仮面を被っていて、その容姿が不明なのだが(ビッケもその「素顔」は見たことがない)、一説には大変かわいらしい顔をしている、とも言われる。が、ハンターを前にしたチャチャブーは並のモンスターなどよりはるかに厄介かつ凶暴な存在だ。

振り回す鉈の恐ろしさもさることながら、爆弾は投げるはトラップは仕掛けるは、果ては睡眠性の煙幕弾まで使って来る。チャチャブーを怒らせても百害あって一利無しと言えよう。さわらぬ神に祟りなしである。ビッケは入り口辺りの巨大な根の陰からそっと双眼鏡で様子を探るにとどめることにした。

それにしても不思議な光景である。チャチャブーの集落というのを初めて見たのでこれが特異なものかどうかも分からなかったが、どうにもアイルー達の集落とは一線を画するものがある。樹壁の上につくられた「家」など、どう見ても人間の手の入った建築物の様な出来である。

その「家」から上にはさらに樹壁を伝って登って行けそうにもなっている。あるいはチャチャブー達はこの巨木の天辺から下まで登り降りしているのかもしれない。

父の残した資料の中には、チャチャブーに関するものがあった。それによるとチャチャブー達はなぜか「不思議」のあった土地に好んで住み着くという。

(あるいはこれがそのケースなのかもしれない)

と、ビッケは思う。
物音を立てない様にあとずさりしながら、彼女は考えていた。この巨木の内部に関することのいくつかは、通常のギルドへの報告とは別にまとめて「しかるべき筋」に通る様にすべきだ。あるは、先ほどの「幻視」に関してはヴェルドにいる両親に直接報告してしまうのが早いのかもしれない。彼女にはもはやこの地がメタペタットを襲った「竜の横溢の震源」であることは論をまたない印象となっている。

(あたしが選ばれた理由がそれか)

そうも思う。ウォルフがビッケを強力に推した理由もそこが本音なのだろう。

(やれやれ…)

ビッケはここ数日で何度目かも分からなくなるほどのお決まりのため息をつき、巨木をあとにした。そうだ、帰途はメタペタットに寄ってウォルフを問いつめてやろう、と思いながら。


「旦那さん、なんか動き出したニャ…」

簡易双胴船の最後尾に立って、遠ざかる樹海を伸び上がる様に見ていたファーがつぶやいた。

ビッケとファーはまた二日にわたる二度目の調査を無事終え、開拓村への帰途についたところだった。
巨木の内部はおおむねこの地に住み着く大型モンスターが「巣」とすると思って間違いなさそうだ。その巨木の周辺をめぐる様に散在する開けた土地も確認できた。ビッケの良く知るリオレイア・ババコンガ・イャンクックといった、ここと近い生態系に住む大型モンスターのとる縄張りを仮想してみた範囲にそれはすっぽり収まる。各エリアの「間」の様子も把握でき、もし自分に「通路」をつくれと言われればつくれる位の見当もついた。

実際はこの段階で報告を提出しても問題無いくらいだ。と、彼女は思った。一応あと1回の調査を予定しているが、それは「念押し」として気楽に進められそうだった。
そう、思いながらの帰途であったのだが…。

「どうしたのファー。動き出したって…何が?」
「分かんないニャ。でもなんか…影みたいなやつだニャ」

ビッケも舟を漕ぐ手を止め、樹海の方を見やる。が、勿論ファーにしても目に見えているわけではない。広い樹海のどこかで何かが動き出したのを感じ取ったのだろう。

「大きなモンスター?」
「…でっかいニャ。…とっても速くて…おっかないやつニャ」

耳をピンと立て、逆に目は半眼につむった様になったファーが言う。そんなので何が分かるのか、という感じだが、ビッケは疑わなかった。こういった時のアイルーの感覚に間違いがないことを彼女は経験的に知っていた。

「影みたいな…か。フルフルなんかとは…違うのね?速いのね?」
「そう…速くて…暗いところから…ニャっ!旦那さん、あすこを見るのニャっ!」

急に目を見開いたファーが手にしたドスランポスの爪を加工したスティックで彼方の湖岸を指した。あわててビッケもその方向を凝視する。風はないのに、樹木の上部が不自然に揺れていた。

「あっ…」

確かにそこには「何か」がいた。木陰にまぎれてはっきりとは見えなかったが、ファーの言う様に「影」がザッと樹影を揺らして走る。しかも大きい。飛竜クラスだ。

(なに、あれ…)

少なくともビッケはあんな挙動をする大型モンスターは見たことがなかった。双眼鏡を取り出そうと荷物に手をかけるが、その影はそのまま奥へと去ってしまう。

数瞬の後、背筋の凍る様な音が湖面を伝ってとどく。かすれた様な、低音と高音の入り交じった様な不思議な咆哮。

(威嚇しているのか…)

飛竜に接触したとき特有の「こわばり」に身を堅くしつつ、ビッケは思う。どうやらこの調査、ただではすんでくれそうもなかった。得体の知れないモンスター。

樹海の木々の織りなす影が形を持った様な、そんな姿が消えた方を彼女はしばらく見据えつづけていた。
 

後編へ続く
 

 

諸注意
 
・釣りフィーバエ
衝撃の野生の釣りフィーバエ(笑)。いや、気にされてる方がどれだけいるか分かりませんが、こいつはこれまで買うか農場で採るかのどちらかで、フィールドにはいなかったんですよ。
特殊な育て方をされてる人工繁殖の一品なのかと思ってましたが。
 
・イャンクック砲
Gクラス仕様。究極イャンクック砲のこと。Gクラス武器の名称は正直「どうよ」と思うものが少なくないので(笑)、この先もベーシックな名前を使用し「そのGクラス仕様のもの」とさせていただくことが多かろうと。
 
・目の前の湖はだだっ広い…
2番エリアの湖面の奥からビッケ達はやって来る、という想定です。
 
・この森には林冠の間隙による…
無論ゲーム中の樹海がそのように描かれている、ということではありませんので、あわてて行ってみたりしません様に。でも林冠の間隙(森林学では林冠ギャップという)とか着床樹による絞め殺しとかは、実際の森林学によるもので、まともなウンチクです。
「根っこのトンネル」とかは、実際樹海フィールドに結構描かれているので、あーそうやってできんのか、と思って見ていただければ。
 
・スコープによる観察と湖面からの狙撃
この目的のために2セット持ち込み可能な武器・防具のうちの一方をヘビィボウガンのセットにしています。今の段階でビッケが所持しているGクラス仕様のヘビィはS・アルバ改とこのイャンクック砲。やや長距離の射撃が必要と考えられるので、通常L3装填可能なクック砲のチョイス、ということです。また、スコープは調査時の双眼鏡代わりに使える様に可変倍率スコープにしています。
 
・偵察任務にかけては…
小さくてどこでも入って行ける、という以外にも、そのエリアに大型モンスターの出入りがあるのかどうか、という様な点に関してはアイルーは独特の嗅覚でそれを感知することができます。
 
・荷を運び
組み立て式の双胴船もばらして運び込みます。コンガがいなけりゃ良いのですが、あれがいるところに残しておくと、何でもかんでもいじくり回されてしまうのです。
 
・すべての武器種の中でも最軽量となる
無論ボーンククリとかのが軽いでしょうが、あくまで「このクラスの中では」ということです。
 
・ボウガンの使用
あれこれ採取したりするのにボウガンだと弾の分荷物が圧迫されて良くないんでは?という気もしますが、この調査では採取したものを持って帰るのが目的ではないので、良いのです。記録すりゃ良いのですね。勿論まるで見たことのないものは持って帰る努力はします。白金魚とか。
 
・「めちゃくちゃ」の一言であった
何でこんな風にしたんでしょうね?何でも採れるかわりに一種類あたりの入手数は少ないので帯に短し襷に長しですし。いや、ゲーム中の話ですが。
 
・いくつか問題はあるものの…
なぜこの地に無いはずのものが有るのかの説明がつかない。逆に、ここに『流の横溢』の本質が隠れているのだが、ビッケはあまりそこを考えたくないのです。
 
・狩り場の策定
この敷設に不備があったら、それだけで後続のハンターの生死を分けてしまうかもしれないわけです。無論ビッケは調査結果を報告するだけで、最終的にはギルドの専門家が結論を出しますが、責任重大な作業であることは間違い有りません。また、続く「通路の敷設」なんかがそうですが、これは狩り場公開後も工夫が続けられます。MHdosとMHP2を両方狩猟したハンターさんなら実感が有るでしょう。今のところこのフィールドの変化はシリーズをまたぐ際に発生しますが、ひとつのタイトル内でその変化が発生しても面白いと思います。下位・上位のクラス分けも単なる攻防数値のインフレだけだといつまでたっても「二周目」のそしりを免れられませんね。
 
・「狩り」とは「切り出す」事だ
中の人の狩猟に対する考えそのものです。狩猟とは自然という「リバイアサン」に句読点を打つ作業に他なりません。これが中の人が「闘技場」に良い顔をしない理由でもありますね。「ハンティングアクション」の看板を掲げる以上、ハンターの相手はモンスターである以前にまずフィールドであるべきです。そうでないなら単純に「アクション」を名乗るべきでしょう。
 
また、ビッケがこの「浮かび上がらせる」事に年にあわない深い造詣を抱いているのは故あってのことです。
 
・光る大樹
ビッケがそう「視覚化」したということです。目にする人(実際に目にすることはまずありえないのですが)によって、その形状は様々に捉えられます。あるいは、どこかの砂漠の街の正面にあるモニュメントの様に見えたりすることもあるかもですね(笑)。
 
・樹海について
これを書いている間に公式小説の3シーズン目の刊行が始まりまして、いきなり樹海に名前がついちゃってます(笑)。「バテュバトム樹海」とのこと。位置的にはテロス密林とジャンボ村の間の広大な樹木地帯にあたっているようです。
ま、それも「樹海のひとつ」ということで…こっちのお話はこれまで通り、ミナガルデ寄り、メタペ湿密林の奥、ということで。
 
img1001.png 
・菌糸のサンプル
特に粘菌なんかのたぐいといのはへんてこなやつです。植物の様な構造を形成して胞子を撒くと思ったら、そこから生まれたものはニョロニュロ動いて「捕食」したりする。植物とも動物とも取れないライフサイクルを持ちますね。また、一定の分類はあるものの、その分類上同じはずの種が、実際にはその土地その土地で別種と言って良いほどの差を持ちます。あるいはそれは、粘菌の特性とは生物個体としての特性というよりもその土地の特性であると言っても良いほどなのですね。植物と動物と、さらには生物と非生物の境界を横跳する粘菌。
もし、「生命力のオーバーフロー」なんかがあったとしたら、端的にその影響を受けるのがこいつらでしょう。

・チャチャブー
「イラストレーションズ」なんかを見ると、チャチャブーの元になったゴブリンみたいな連中はどうも「異界」チックな背景とともに描かれてますね。アイルーからしてすでに何かを「祀る」様式を持っているそうなので、チャチャブーなんかも『竜の横溢』なんかがあったら、その跡地に集まってきて祀るんじゃないかと。

・巨木の天辺
ゲーム中の隠しエリアとして行ける場所です。そこで採取できるアイテムに「奇面族の〜」があることからも、連中は登ったり降りたりしてんでしょうね。チャチャの巣エリアの「家」の上を双眼鏡とかで見上げると、本当に「登って行けそう」な感じになっています。

・ウォルフがビッケを強力に推した理由
樹海に横溢の「震源」があるのでは、という仮説はウォルフの持論でもありました。

・なんか動き出したニャ
ナルガです。
静観を決め込んで身を隠してましたが、巨木の内部にまでビッケが立ち入ってきたので頭来たみたいですね。作中ではまだ一部の竜人族を除いてナルガクルガとハンターとの接触は過去に例がありません。

 

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